必要な試薬・器具
- RQ フレックス (プラスで無くても良い)
- リフレクトクアント リン酸テスト(5-120mg/l)
医薬用外劇物 MSDS: http://j-shiyaku.ehost.jp/msds/115/1-116978.pdf
・蓋付き小型容器(5~10mL) ・重曹(廃液中和用) |
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場合によっては必要な器具
・ストップウォッチ 連続測定を行う場合に使う。 |
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手順〜通常測定
RQ フレックス での測定に用いる液量は5.0±0.1mL(g)である。 「3- (2) 塩酸抽出液の希釈」を参照し、希釈試料を準備しておく。なお、希釈倍率の目安は以下の通りである。
- 牛ふん堆肥: 50倍
- 豚ぷん堆肥・鶏ふん堆肥: 200倍
希釈に使う水は、可能なら脱塩水あるいは蒸留水を使う。入手が困難な場合は、ドラッグストアのベビー用品コーナーにある調乳用の水(ミネラル分を除去した水)を使う。それも入手困難な場合は、市販品のミネラルウォーターや水道水を用いる。
脱塩水・蒸留水 | 市販品の調乳用の水 | 市販品のペットボトル入り ミネラルウォーター | 水道水 |
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○ | ○ | ○ | ○ |
手順は以下の通り 本体のON/OFFボタンを押し電源を入れる ↓ 付属のバーコードを入れる 3桁の数値が表示される ↓ ・数値が表示されたら、すぐにバーコードを抜き取っても良い STARTボタンを押し測定スタンバイにする 90secと表示される ↓ 希釈試料に試薬PO4-1を正確に10滴入れる ↓ 蓋をして振り混ぜる ↓ 試験紙容器から試験紙を1枚すばやく取り出し、容器の蓋を閉める ↓ 試験紙を希釈試料に浸すと同時にSTARTボタンを押す ・ちゃんと測定待ち時間が表示されているか ↓ 確認してから試験紙を浸す 測定待ち時間が減り始める ↓ 2秒後に試験紙を取り出す ↓ ティッシュペーパー等に余分な液を吸わせる 試験紙は別のティッシュペーパー等の上に置く ↓ 表示が10sec(残り10秒)くらいになったら 試験紙を測定部位に挟む ↓ 表示が5sec(残り5秒)になったらアラームが連続で鳴り続ける ↓ 表示が0secになるとアラームの後に測定値が表示される ↓ 測定値を書き取る ↓ 測定部位から試験紙を取り出す ↓ TEST、STARTの順にボタンを押して測定スタンバイにする ↓ 次の希釈試料に試薬を加え、この要領で順次測定を行う ↓ 測定が終わったらON/OFFボタンで電源を切る バーコードの抜き取りは忘れないこと
- 測定値が HI の場合希釈倍率を上げて再度測定する。
- 測定値が LO の場合、50倍希釈でリン酸2kg/t未満、200倍希釈で8.2kg/t未満である。把握すべき最低の含有量に応じて希釈倍率を下げて再度測定する。
- アダプターは水又はエタノールで洗浄しておく。
- 試験紙は地域のプラスチックごみの処理方法に準じて処分する。
- 廃液は可能なら重金属廃液として処分する(出来ない場合は重曹で中和して下水に流す)。
連続測定
測定待ち時間は90秒である。ストップウォッチを準備して連続的に測定を行うと効率的である。
一人で行う場合は測定は6試料ずつになるが、二人組で行う場合は、途中で中断すること無く測定を行うことが出来る。
手順は以下の通り 一度に測定する希釈試料全てに試薬PO4-1を正確に10滴入れる ↓ 蓋をして振り混ぜる ↓ 本体のON/OFFボタンを押し電源を入れる ↓ 付属のバーコードを入れる 3桁の数値が表示される ↓ ・数値が表示されたら、すぐにバーコードを抜き取っても良い STARTボタンを押し測定スタンバイにする 90secと表示される ↓ 試験紙容器から試験紙を1枚すばやく取り出し、容器の蓋を閉める ↓ 試験紙を希釈試料に浸すと同時にSTARTボタン、 ストップウォッチのボタンを押す ↓ 測定待ち時間が減り始める ↓ 2秒後に試験紙を取り出す ↓ ティッシュペーパー等に余分な液を吸わせる 試験紙は別のティッシュペーパー等の上に置く ↓ ・順番が分からなくならないように注意して並べる 試験紙容器から試験紙を1枚すばやく取り出し、容器の蓋を閉める ↓ ストップウォッチ表示が15秒になったら 試験紙を希釈試料に浸す ↓ 2秒後に試験紙を取り出す ↓ ティッシュペーパー等に余分な液を吸わせる 試験紙は別のティッシュペーパー等の上に置く ↓ 試験紙容器から試験紙を1枚すばやく取り出し、容器の蓋を閉める ↓ ストップウォッチ表示が30秒になったら 試験紙を希釈試料に浸す ・15秒ごとのこの操作を最後の試料(最大6点・75秒=1分15秒)まで行う ↓ RQフレックスの表示が10sec(残り10秒)くらいになったら 試験紙を測定部位に挟む ↓ RQフレックスの表示が5sec(残り5秒)になったら アラームが連続で鳴り続ける ↓ RQフレックスの表示が0secになるとアラームの後に測定値が表示される この時、ストップウォッチの表示は1分30秒 ↓ 測定値を書き取る ↓ 測定部位から試験紙を取り出し、次の試料の試験紙を挟む ↓ ストップウォッチの表示が1分45秒になったらSTARTボタンを押す ・間違えてTESTボタン、ON/OFFボタン ↓ を押さないように気を付ける 測定値が表示されるので書き取る ↓ 測定部位から試験紙を取り出し、次の試料の試験紙を挟む ↓ ストップウォッチの表示が2分になったら STARTボタンを押す ↓ 測定値が表示されるので書き取る ↓ 測定部位から試験紙を取り出し、次の試料の試験紙を挟む ・15秒ごとのこの操作を最後の試料(最大6点・75+90秒=2分45秒)まで行う
測定値の堆肥現物中のリン酸量(kg/t)への変換は 3-(9) を参照。
目次
- 1. 試料の準備と水分量・粗灰分
- (1) 試料の準備
- (2) 水分(乾物率)
- (3) 粗灰分(通常不要)
- 2. RQフレックスの使い方
- 3. 無機成分分析
(速効性肥料成分) - (1) 0.5M塩酸抽出
- (2) 塩酸抽出液の希釈
- (3) アンモニアの測定
- (4) 硝酸の測定
- (5) リン酸の測定
- (6) カリウムの測定
- (7) カルシウムの測定
- (8) マグネシウムの測定
- (9) 堆肥中の成分量の算出
- 4. 簡易デタージェント分析
(緩効性窒素) - (1) 手順の概略
- (2) 0.2AD液での抽出処理
- (3) AD可溶有機物量の簡易推定
(パックテスト) - (4) AD可溶有機物量の簡易測定
(過マンガン酸カリウム滴定) - (5) AD可溶窒素の測定
- (6) 近赤外分光法によるAD可
溶有機物・AD可溶窒素の推定 - 5. 分析値の利用